自作小説『ふりむいてよキャプテン』ifストーリー~ミッチーとあみちゃんの場合~


こんにちは、『優月の気ままな創作活動』にお越し頂きありがとうございます。

管理人の春音優月(はるねゆづき)と申します。
 
今回の記事は、執筆四周年記念として書き下ろしたssの第二弾を載せておきます。

本編の小説情報

小説のリンク先は、小説投稿サイト 野いちご です。

『ふりむいてよキャプテン』
【野球部】【恋】【青春】【仲間】
2015.5.15~2015.09.22
野球のルールは全然知らないけど、キャプテンかっこいいからマネージャーになってみた。野球に興味のなかった女子高生が、三年間を通して恋したり色々悩みながらも野球部で青春を送るお話。

小説紹介のブログ記事はこちらから

ifストーリー『ミッチーとあみちゃんの場合』

『ふりむいてよキャプテン』
ifストーリー~ミッチーとあみちゃんの場合~

(もしも、あみちゃんとミッチーが付き合った場合はこうなる(かも))

高校に入って二回目の夏休みが過ぎた頃。
同じ野球部の後輩で、イケメンキャッチャーのミッチーと付き合い始めた。

だけど、本当にこれでよかったのかなぁ。

好きな人にはふりむいてもらえないし、元カレは後輩マネといちゃついてるしで、なんかもう半分ヤケになってたというか。

その時なんとなくいい感じになったミッチーと流れで付き合うことになっちゃったけど……。

去年も同じような失敗したような。

それに、ミッチーって彼女が欲しかったってだけで、私のこと好きってわけでもなさそうだし……。彼氏になっても、相変わらず、ミッチーがよく分からない。

まだ少し暑さの残る十月、学校のグラウンドで行われている練習試合のスコアをつけながら、こっそり彼氏と別れるべきか悩んでいた。

「しまっていくぞ-!」

グラウンドでは守備につく前のボール回しを終えたミッチーが両手を上げて、みんなに声をかけている。

……、やっぱり、別れるのはもったいないかも。

だって、野球をしてるときはかっこいいのに、笑うと可愛いところとか。

それになにより、私がこよなく愛するミッチーの筋肉。ボディビルダーほどは主張し過ぎず、だけどしっかりとついたたくましい筋肉は、本当に私の理想そのもの。

ミッチーが盗塁を阻止する時、すばやく投げた時に見える腕の筋肉とか、もう最高。

しまっていくぞ、の言い方かっこいいし……。

もうとにかく、ミッチーの全てがタイプなんだ。ミッチーの萌えるところを語りつくす会があったら、入りたいくらい。

流れで付き合っちゃったことに罪悪感を感じながらも、ミッチーの全てにときめきすぎて、結局、別れることができずにいた。

***

「もう、何回キスするの……」

次の日の部活後。

何度かきたことのあるミッチーの部屋に入るなり、しつこいくらいにキスしてくるミッチーを押し返す。

途中でキスをとめると、ミッチーは私の腕をつかんだまま、残念そうな顔をした。

私の腕をつかんでいるミッチーのたくましい腕にはちょっとだけ、いや本当はかなりときめいたけど、ガマンガマン。

ミッチーとふたりきりになると、こういうことばっかしてるような気がする。不健全だよ、私たち。

今日こそは、ちゃんと話さないと。

「結局さ、ミッチーは彼女がほしかっただけなの?夏休みのプールの時に隣にいたのが私だったから、今こうしてるだけで、あれがさほちゃんやクラスの子だったら、そっちと付き合ってるよね」

ラブラブタイムを切ったあげく、いきなりそんなことを言い出した私をミッチーは不思議そうな顔で見る。

「え?うん」

がーん。
何のためらいもなくうなずかれると、さすがにショック。

そりゃ私だって、ミッチーのことがすごく好きで付き合ったわけじゃないけど、せめて前から気になってたとか、タイプだったとか言ってくれるかと……。ほんの少しでも期待したのが間違いだった。

「そんなものじゃないの?
何でそれがダメなの?
俺は今あみとこうしてると、しあわせ」     

……もう、ミッチー反則だよ。
ミッチーの笑顔が可愛い過ぎて悶え死にしそう。

「ダメじゃないけど……。
ミッチーは、……」

「健人って呼んでよ」

「……健人、は、私のこと好きなのかなーって」
 
「うん」

さらっと答えるミッチーに本当か?と一瞬思ったけど、みっちー……健人が私と一緒にいるのが幸せだと好きだと言ってくれるなら、いいのかなという気がしてきた。

健人って俺様ってわけでもないし、強引ともまた違うけど、妙に自分のペースに巻き込むのがうまくて、いつのまにか丸めこまれてる。

たまにメチャクチャなこと言われてるなって思う時あるけど、なぜか逆らえないんだ。何でなのか、分からないけど……。

もう完全に主導権握られちゃってる。

「それより、ベッドの上で横にならない?」

それよりで流されたよ。
ていうか、誘い方雑すぎ。

「……あの、その誘い方もうちょっとなんとかならない?絶対下心あるよね、それ」

だって、絶対横になるだけじゃすまないし……。この前も直球な聞かれ方して、私が戸惑ってるうちに、最後までしたじゃん……。

初めてだったのに……。

「え?あるよ」  

……真顔でさらっと認めるのやめてほしい。なんで私の方がおかしい人みたいになってるの?

もう、健人って絶対変だ!
かっこいいから許すけど……。  

「いや?」 

誘い方雑すぎなとことか、なんかいつも上手くはぐらかされてるような気がするとか、色々モヤモヤしてたけど。
  
私の腕をつかむ健人のたくましい腕の筋肉が目に入ると、そんなモヤモヤもどうでも良くなってきて、ごく自然にうなずいていた。

「……いやじゃない」

たぶん、きっと、私は一生、健人に勝てないんだろうな……。 

(おしまい)

あとがき

なんですかね……これは…..(;´∀`)
突っ込みどころは満載です笑

本編では小野くんとにっしーがメインヒーローだったんですが、一応ミッチーとも少し(?)フラグが立っていましたし、ミッチーも個人的にお気に入りなのでこんなものを書いてみました。

創作活動, 短編・番外編

Posted by 春音優月