【創作】お仕事と趣味の違い

こんにちは、『優月の気ままな創作活動』にお越し頂きありがとうございます。
管理人の春音優月(はるねゆづき)と申します。

趣味でオリジナル小説の創作を細々と続けてきましたが、昨年よりお仕事としての執筆やリライトなども始めさせていただきました。
この仕事で人一人が食べていけるほどは稼げていないのですが、一応報酬は得ているので、趣味としても仕事としても創作をさせていただいていることになります。

小説以外にも、イラストや漫画などでもそうですが、何かを作り出すようなクリエイティブな趣味が高じて金銭を得るような仕事となる場合、趣味としての創作と仕事としての創作の境目ってどこにあると思いますか?

「結局趣味なんだから、お金をとらなくても……」
「好きでやっていることでしょう?」

外野からはそんな目で見られてしまうことも時々はあると思います。

名が知られていて大きな仕事が絶えない巨匠レベルと、細々と活動する名もない一人のクリエイターでは全く違うと思いますが、名もなき一人のクリエイターとしての視点で「趣味としての創作」と「仕事としての創作」の違いを考えてみました。

優月
優月
どちらもそれぞれに楽しさや辛さがありますが、同じことをやっているように見えて、お仕事と趣味ではだいぶ違うと思うのです

ハルちゃん
ハルちゃん
そうなんだね。どこが違うのかな?

仕事と趣味の境目

報酬があるかないか

現時点では報酬を得ていなくてもプロを目指しているとか、無報酬だけど仕事の一環だとか色々あるかもしれませんが、ひとまず当記事では、大きなくくりとして報酬を得ている場合は「お仕事」、得ていない場合は「趣味」として定義させて頂きます。

それで食べていけるのか、アルバイト程度の収入かは別として、10万円でも1000円でも金銭が発生する場合は仕事としてみなします。(私は)

自由度の差

まず、仕事の時とそうでない時とでは自由度の差が段違いです。

自分のオリジナル小説を書く時は、キャラクター設定からストーリーの内容まで自分で自由に決めることができ、自分の好きなように書くことができます。メチャクチャな設定でも、世間のニーズに合わないものでも、ニッチなものを書いていたとしても、誰にも文句を言われる筋合いはありません。
好きなように突っ走ったりした結果、感想に批判を書かれたり、あまり読まれなかったりする可能性はありますが、自分の心が折れない限りは自分の信念を貫くのは自由です。

しかし、仕事の時はそういうわけにはいきませんよね。お仕事というのは相手がいることなので、商業の場合は依頼者さん(出版者?)と世間のニーズに合ったもの、同人や個人観賞用の場合は依頼者さんの要望に出来得る限り応えなければいけません。

中には「おまかせでお願いします」というご依頼もありますが、おまかせというのは自分の好きなように書いていいという意味ではありません。依頼者様のお好みに合ったものをおまかせで、という意味なのです。
全部1から好きなように組み立てられる自創作作品とは違って、お仕事の時は常に相手ありきなのですよね。

ただ、依頼者様の要望もお好みも分からない状態で「よく分からないので、全部おまかせで!いい感じにお願いします!」という丸投げされるのは困りますよね。困りますというか、エスパーではない限り、何も情報がない状態でいい感じでと言われてもどんなものを書けばいいのか分からないので……(´・ω・`)
何回かリピート頂いて、お互いに慣れてきて、取引も問題のないお客様なら別ですが、初回でいきなり丸投げだと警戒してしまいます(´・ω・`)
ざっくりとでもどんなものをお望みなのかを伝えて頂けたら、もちろんおまかせでも私はお受けしておりますが、新規の方で全て丸投げのご依頼は基本はお断りしておりますね……。

詳細なプロットをご用意いただき、かなり細かくご要望頂くこともあれば、ふわふわっとしたご希望だけのご依頼もありますが、いずれにしてもお伝え頂いた情報からどんなものをお望みなのかを汲み取ってご満足いただける作品を提出しなければいけません。

全部自分の好きなように書いて、自分の好みのものしか書かなくていい趣味の時とは全く違うのです。お仕事では必ずしも自分の好みの内容を書けるわけではないですし、まあ中にはかなり自由にやらせて頂ける上にリテイクもなく、出来上がった作品にもすごくありがたい感想をくださる神のような依頼者様もいらっしゃりますが、趣味で書く時に比べたら自由度は下がると思います。

〆切があるかないか

〆切があるかないか、これは重要なことですよね。〆切があってもなくても、書くことが好きなので結局は書き続けるのですが、私の場合は〆切がないとどこまでもダラダラしちゃうので……(´・ω・`)

趣味の作品でもコンテストに応募したりすると、〆切もありますし、期限内に完結させないとという気持ちになりますが、ただまあ…..最悪完結しなかったとしても誰にも迷惑かけないですよね(´・ω・`)
もちろん読者さんをガッカリさせたりとか、せっかくエントリーしたのに土俵にすら上がれないという問題はあるかもしれませんが、〆切破ったとしても責任を負うことはないです。

しかし、お仕事の場合はそういうわけにもいかないですよね。
商業のお仕事の場合は〆切にシビアだと思いますし、個人取引ではそこまでシビアではないにしろ、必ず〆切はあります。

個人観賞なので急いでないので、ゆっくりやってください、とおっしゃってくださる方もいますが、お金を頂く以上は必ず最後までやりとげなければいけない、という責任もあります。

フリーの在宅仕事の場合は、自分で仕事量や納期を決めることができますが、やはり一度お受けした以上はよほどの理由がない限りはやり遂げなければいけないし、大した理由もないのに納期を破ったり、無責任に放り出していたら信用も失います。

趣味の作品だとスランプになったり、どうしても書きたくない時は一時執筆から離れることも出来ます。お仕事の場合はそういうわけにはいかないので、スランプだろうが多忙だろうが「やるしかない!」って感じですね。
しかも、スランプだからとクオリティの低いものを提出するわけにはいかないし、まあ……絞り出すしかないです(´・ω・`)

伸び伸びとかける自創作と違って、そこはプレッシャーではあるのですが、「仕事だからちゃんとやらなきゃ」と無理矢理にでも書く習慣ができますし、メリハリがついて良いのかもしれません。

モチベーションの差

どんなことでモチベーションが上がるかは人それぞれですが、やはり自分のしたことに対して対価が頂けると私の場合はモチベーションが上がります。

誰だってお金がなければ生きていけないし、お金があれば色んなものを買うことが出来ますし、対価を求めるのは全然悪いことでもないと思ってます。

そして、単純にお金を得られる嬉しさもありますが、それ以上に、お金を払ってでも私に小説を書いてほしいと思ってくださる方がいることが嬉しいのです。

書くことが好きなので、誰にも読まれなくても書くのですが、それと同じくらいに自分の作品(文章)を誰かに認めてほしいという承認欲求とあります。

趣味の場合は自分のやる気がなくなったらおしまいですが、お仕事の場合は金銭を得ることで責任を負うと同時にモチベーションが保てるという利点もあがりますね。

それぞれのメリット、デメリット

趣味としての創作

▽メリット
・自由度が高い
・プレッシャーがあまりない
・嫌になったら離れることが出来るし、のびのび取り組める
▽デメリット
・対価が得られない
・モチベーションが下がりやすい
・独りよがりになりがち

お仕事としての創作

▽メリット
・対価が得られる
・モチベーションが保ちやすい
・たくさんの方と関わる機会が出来、スキルアップに繋がりやすい
▽デメリット
・自由度が低い
・責任やプレッシャーがある
・少なからず困ったお客様もいるし、取引でのトラブルがある

まとめ

ハルちゃん
ハルちゃん
こんなに違いがあるんだね!やっぱりお仕事だと、楽しいだけじゃないんだね。誰かのために書くのと、自分の好きなように書けるのとでは全然違うんだ

優月
優月
そうだね、でも趣味も楽しいばっかりじゃないよね

どちらも一長一短ですね。
創作は趣味に留めて他のことで稼ぐっていうのもアリだと思いますし、創作を完全に稼ぐ手段として割り切り自分の趣味の創作は一切しないというのもアリだと思います。

私は自分の世界を好きなように表現したい欲求があるので、趣味の創作も続けますが、同時に自分の文章(作品)を認められたいという承認欲求も強い人間なので、執筆のお仕事もすることにしました。

以前はそれがごちゃごちゃになってしまって、自分の世界を好きなように表現したいけどやっぱり認められたい、でも完全に自分の好きなように書いた作品は中々認められない……。とすごく苦しくなってしまっていたのですが、今は趣味と仕事での創作を分けて考えることができて、すごく楽になりました。

趣味の作品は、思う存分自分の世界観を表現する。
お仕事では、依頼者様の要望に沿ったものを書く。(ご依頼頂けたら嬉しいし、リピート頂けたらもっと嬉しい。対価を得ることもでき、承認欲求も満たされる)

お仕事を始めて少なからずプレッシャーもありますし、困った依頼者さんに当たって嫌な思いをしたことも何度もありますが、すごくたくさんのものを得ることができました。

自分で言うのもなんですが、
色々な方の作品を読ませて頂き、色々な方のご要望に沿った作品を執筆させて頂いたり、リライトをさせて頂いたりして、お仕事を始める前よりも確実に文章のクオリティと執筆のスキルは上がったと思っています(笑)

たぶん本当に稼ぎたいなら、普通のバイトした方が稼げると思いますが、薄給でも、好きなことだから続けられるのです。

優月
優月
でも、いくら好きだからって、値切られたりするのは自分の価値を下げられる(認められていない)ことですし、あまりにも割に合わないことは絶対にお断りです!

創作をされない方はあまりピンとこないかもしれませんが、創作がすごく時間と労力のかかることで、誰かに作業を頼むのならそれなりの対価が必要だということを分かってほしいです。
優月
優月
趣味で書くのと仕事で書くのとでは、大変さもプレッシャーも負担も何もかも全く違うのです

創作活動, 創作について

Posted by 春音優月